カオナシ
ある時、「顔が見えなくなった」
人間社会に人と人とのつながりはとても大切である。
さらにネットが普及現代では知らない人ともつながることが簡単になった。それは時に幅が広がり楽しいことだが、残酷にも悲惨なつながりもある。
学生がつながるときに使われるものはSNSである。何かあればつぶやき。何かあれば人にチャットを送る。
手紙や家庭電話を使う事は明らかに減った世の中。
便利であるから使う。なにもおかしいことではない手紙や電話も同じである。
学校で、教室で、会話の内容に真実があるのだろうか。会話の本心はSNS・ネット上にしかないのではないだろうか。
そんな世界で人と人が顔を合わせて話す必要があろうか。
美しくも儚い地球に住む人間は顔を持っていない。
私はある時から人の顔が見えなくなった。